大戦モデルと47年モデルの間

こんにちは。

NET店のタクゾーです。


ウチの猫が人の寝床に潜ってくる時季になりました。

こういうところで季節の変わり目を感じます。


さて、今日も寝ますか…とベッドに入り、

掛け布団を手繰りよせ…ピーン!


なんか、猫がうまい具合に掛け布団の重なりに入り込み、

布団を引っ張れない…だと…?



猫は布団で、主人はバスタオルに包まり寝る時季になりました。



さてさて、、、

涼しくなってきたということは、

ジーンズの季節が戻ってきたということでもあります。


今まで軽いパンツやショーツに浮気していた方、どうぞお戻り下さい。

ジーンズは寛容です。

戻ってきてくれるのなら、過去の過ちをとやかく言いません。



アメ横でちょいと知られたヒノヤです。

365日、良いジーンズを取り揃えておりますが、

今ならコイツでしょうか?


WAREHOUSE ”DUCK DIGGER” Lot.DD-1003XX NEW DENIM 1946 MODEL ONE WASH



久しぶりに【ウエアハウス】の”ダックディガー”、

それも1946年モデルが入荷致しました。

1946年モデル?

ご存知の方は、立派なジーンズ通。

聞いたこと無い方はこれを機に頭の片隅に入れて下さい。


第2次大戦中に作られたジーンズは、ご存知『大戦モデル』と呼ばれております。

戦争中、物資統制が行われていたため、

ボタンやリベットなどはメーカーのオリジナル品ではなく、

月桂樹のドーナツボタンや無刻印のリベットが使われておりました。

(銃弾とか作らないとですから)


1945年に戦争は終結致しました。

ジーンズにおいて、『1947年モデル』は

物資統制が終わり、復興を目指し

じゃんじゃんと物が生産、消費されていった時。

各ブランドが切磋琢磨し、それぞれの持ち味が開花していったり、

時代、人、物に至る全てが力みなぎる時代でございます。



では1946年モデルとは?


答えは単純明快。


大戦モデルと1947年モデルの半々です。


しかし、実際は単純とも言えないようです…




例えば、上の写真内では

右ポケットに4つリベットが打たれてあります。


物資統制が解かれたので、刻印入のリベットも復活しております。

しかし、ブランドの工場には刻印無しもストックされております。


なので、刻印入/無し、両方使われております。

しかも、ランダムに…


それすら忠実に再現しております。

一本一本、どのリベットが使われているか、

バラバラです、このDD-1003XX。



ボタンは流石に刻印入で統一されております。

今回の『WAREHOUSE』の場合は。



ウエストの糸始末は余り気味な事が多かったようで、

それすら再現しております。

V字の切り返しはかなり鋭角。

ボタンかぶっていないです。



シルエットは40年代的。

やや太く、テーパードもあまりかかっていない

ストンとした男らしいストレート。



シルエットはともかく、

実際に発見されるこの年代のジーンズ、

とにかくパーツやディティールがバラバラ…

そして現物の少なさ…


1946年モデルのレプリカを手掛けるブランドって、

結構多いです。(当店取扱だとシュガーケーンとか)


でも、上記のような理由もあり、

ブランドによってディティールがバラバラ。


A社は○○だったけど、B社は△△だった。

これはどちらが忠実に再現しているの??


答え:両社とも頑張って再現してます



それくらい謎に満ち溢れているのが1946年モデルなのです。。。


生地は米綿の単一種を使った14オンス強。

ザラつきが強く、インディゴも濃いので、

メリハリの効いた色落ちに仕立てやすいはず。


テーパードがあまりかかっていないということは、

裾口は広め。

これからの時期、ブーツに合わせたいとお考えの方にもお勧めです。



1947年モデルは完成度が高く、完璧とも言える一本です。

1946年モデルはお世辞にも完璧とは言えません。

いびつ、デコボコ、不可思議、そんな印象すら覚えます。


でも、そんな不完全さこそ、ジーンズ好きならたまらない部分なはず。

このブログ読む位の方なら、きっと共感されてますよね?


NET タクゾー(馬肥ゆる秋ですが、猫も肥えてます。慢性的なチュール不足…)
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